今あなたが高校生で大学進学を目指している場合、学校生活と受験の両立で悩むことも多いのではないでしょうか。
特に高校3年生は、受験生でありながら、クラブ活動の部長として引退まで部員をまとめたり、最高学年として学校行事をリードしたりしなければなりません。
学校行事の中でも、特に文化祭は大きなイベントでしょう。
高校によっては、高校3年生は参加が強制されないところもあります。
逆に、文化祭に力を入れており、3年生こそ主体となって参加が求められる雰囲気の学校もあります。
文化祭には出ず、その時間を勉強にあてたい…そう感じる人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、文化祭に参加するより勉強したい!という人に向けて、
- そもそも文化祭に参加しないことはできるのか
- 文化祭に参加せず勉強を優先させたらどうなるか
- 文化祭に参加したらどうなるか
- 文化祭と勉強、どちらを優先すべきか決めるときのポイント
についてお伝えしていきます。
今まさにどうするか悩んでいる…そんな時に参考になればと思います。
【文化祭に参加するより受験勉強したい!】そもそも文化祭に参加しないことはできるの?
先程もお伝えしたように、文化祭への参加が必須とされているかどうかは、高校によりそれぞれです。
- 基本は全員参加で、しっかりした出し物をする必要がある
- 基本は全員参加だが、3年生は準備の必要がない出し物をすればOK
- 表向きは全員参加、3年生は出席すればOK
- 希望する人だけ参加すればOK(欠席可能)
このようなパターンが考えられます。
文化祭に参加しなくても大丈夫なのか、当日欠席してもいいのかなど、わからないことがあれば先生にきちんと確認してください。
「たぶん大丈夫でしょ!」と思って曖昧なままにしないようにしましょう。
文化祭の場合、特に時間がかかるのは準備です。
人気のある出し物の例として、以下のようなものがあるでしょう。
- 演劇やダンスなどのパフォーマンス
- お化け屋敷や縁日、謎解きゲームなどのアトラクション
- カフェなどの飲食
いずれも、企画、練習、大道具・小道具・衣装の作成、食材の手配など、様々な準備が必要ですよね。
もしあなたの高校が、先程挙げた「①基本は全員参加で、しっかりした出し物をする必要がある」のであれば、もちろん準備の段階からの参加ということになります。
9月に文化祭があったので、夏休みはほとんど学校に行って準備に明け暮れていた…
文化祭の直前には、残った作業を家に持ち帰ってやっていた…
このような話を聞くことも少なくありません。
自ら希望して参加しているなら、そんな大変さも楽しみの一つです。
しかし、「本当はこんなことせず勉強したいのに…」「ライバルはきっとこの時間も勉強しているんだろうな…」とモヤモヤしながらの作業は身が入らないかもしれません。
文化祭やその準備に参加するか/しないかの二つの選択肢だけではなく、「どの程度の参加ならできるか・したいか」も考えておきましょう。
例えば、
- 準備には多くの時間を割けないけれど、衣装作りなら得意だから手伝えそう!
- 準備には出られないけれど、その分文化祭当日しっかり働きたい!
- あまり参加できないけれど、計算は得意だから会計は任せて!
といったような感じです。
この場合は、文化祭を取り仕切る係のクラスメイト(文化祭実行委員など)に、早めに相談しておきましょう。
気持ちよく参加できる関わりが見つかるのであれば、ベストですよね。
【文化祭に参加するより受験勉強したい!】勉強を優先したらどうなる?
文化祭当日や準備に参加せず、受験勉強を優先させたい!
でも、もし本当にそうしたら、どうなるのでしょうか。
勉強時間を確保できる、中途半端な気持ちのまま文化祭に参加せずにすむ、というメリットはあるでしょう。
しかし、デメリットも想定しておきたいですよね。
文化祭と受験勉強、どちらを優先するか決める前に、起きるかもしれないことを知っておきましょう。
クラスメイトや友達と気まずくなる可能性がある
高校最後の文化祭、みんなで最高の思い出を作りたい!
最高学年だし、クオリティの高い出し物を成功させたい!
みんなで一丸となって文化祭を盛り上げたい!
学校やクラス全体がこのような雰囲気になっている場合もあります。
「みんながしっかり準備してくれているし、自分一人いなくても影響ないだろう」
「みんなはやりたくてやっているんだし、迷いながらやったらかえって迷惑だよね」
そう思うと、参加しなくても大丈夫かな?と思いますよね。
「参加できなくてごめんね」と謝れば、「いいよ! 受験勉強頑張ってね!」と逆に応援してくれるかもしれません。
しかし、自ら望んで文化祭に参加している友達も、準備が大変であるほど、段々ストレスは溜まっていきます。
練習がうまく進まない、道具の手配が思うようにいかない、クラス内で意見の衝突がある…そんなことがあればなおさらでしょう。
最初は温かい言葉をかけてくれていたクラスメイトも、少しずつ様子が変わってくる可能性もあります。
また、あなたと同じように文化祭と受験勉強どちらを優先すべきか迷った上で、文化祭への参加を選んだ人も中にはいるかもしれません。
自分で決めたことではあっても、準備に残らず下校する姿を見れば「本当は私も帰りたいのにな…」と思う時もあるでしょう。
文化祭が終わった後、学校に行ってみたら、なんとなく友達やクラスメイトと気まずい…
友達やクラスメイトは変わらず接してくれているけれど、文化祭の話題についていけない…
そんなことはないほうがもちろんいいですが、起こるかもしれないこととして知っておきましょう。
文化祭のことが気になり勉強に集中できない可能性がある
文化祭には参加せず、受験勉強を頑張る!
そう決めても、いざ勉強しようとするとなかなか集中できない…そんな人も実は少なくありません。
勉強に取り組んでいても、
やっぱり準備に参加すべきだったかな…
大変そうだし、明日は参加したほうがいいかな…
当日くらいは出たほうがいいかな…でもその時間も勉強にあてたいしな…
いろいろなことを考えてしまい、集中できないことがあるのです。
逆に、勉強に集中できないとつい文化祭のことを考えてしまう、その結果ますます集中力が落ちる、ということも起こり得ます。
学校に行けば、クラスメイトが頑張って準備を進めている姿が目に入りますよね。
友達とのおしゃべりで、文化祭の話題になることも多いでしょう。
そういった状況の中で、割り切って勉強に集中するのはなかなか覚悟がいるもの。
強い気持ちが必要だということは知っておきましょう。
【文化祭に参加するより受験勉強したい!】文化祭に参加したらどうなる?
では、受験勉強は少しお休み、あるいは勉強量を減らして、文化祭に全力で取り組んだ場合はどうでしょうか。
メリットとしては、文化祭の思い出を作れること、みんなと体験を共有できることがあります。
たとえ準備に苦労しても、文化祭当日うまくいかないことがあっても、それも含めて貴重な経験です。
ただ、やはり起こるかもしれないことについても、あらかじめ考えておきましょう。
文化祭に前向きに取り組めない可能性がある
文化祭までの期間は、準備に集中しよう!
うまく両立して、トップレベルの大学に合格した先輩もいた!
頑張って自分もそうなるぞ!
最初は気合いを入れてどちらも頑張れると思います。
もちろんそのまま乗り切れることもあるでしょう。
ですが、文化祭の準備が予想より大変だったり、トラブル続きだったりしたらどうでしょうか。
あるいは、万が一勉強面で、成績が思ったように伸びなかったり、スランプになってしまったりしたら…
「やっぱり文化祭に参加するのはやめておけばよかったかな…」
「なんでこんなことに時間使ってるんだっけ…」
そんなことが頭に浮かびながらでは、ただただ辛い作業になってしまいます。
「やっぱり勉強しておけばよかった」と、文化祭に対して前向きに取り組めなくなってしまう可能性は想定しておきましょう。
文化祭後に受験モードへ切り替えられない可能性がある
文化祭の時期は勉強をペースダウンして、終わったら受験モードに切り替えるぞ!
文化祭に参加するのであれば、そのように考える人が多いでしょう。
大体9〜11月に行われる文化祭。
9月なら入試まで半年弱、11月なら残りは3ヶ月です。
4月から長い間頑張り続けていたらできないようなスパートをかけたり、時には多少の無理で乗り切れたりしてしまうことがあります。
モチベーションも切らすことなく、保ちやすいでしょう。
文化祭が終わった後から、そんな「受験モード」にうまく切り替えることができればいいですよね。
しかし、中にはうまく移行できない場合もあります。
文化祭にエネルギーを注いだ分、終わった後に気が抜けてしまった…
残り数ヶ月で結果を出さなければ!という焦りで頭がいっぱいになり、かえって勉強が手につかない…
そんな声を聞くこともあります。
自分が思い描いた通りの「受験モード」に入っていけない可能性があるということは知っておきましょう。
受験結果が思わしくなかった時に後悔する可能性がある
受験は、良くも悪くも白黒はっきりと結果が出るもの。
合格をつかみとるため一生懸命努力を積み重ねても、残念ながら不合格となってしまうこともあります。
万が一思わしくない結果になった場合、ショックの中で、過去を後悔する人がほとんどです。
あの参考書もやっておけばよかった…
もっと前から受験勉強を始めていたら…
そんな後悔の中に、もしかしたら「やっぱり文化祭に参加しなければよかった」が入ってしまうかもしれないのです。
もちろん、合格できるに越したことはありません。
むやみに否定的なことばかり想定しておく必要もありません。
ただ、十分に考えて決めた選択でも、受験の結果次第では後悔に変わってしまう可能性があるということは知っておいてください。
【文化祭に参加するより受験勉強したい!】どちらを優先すべきか決めるときのポイント!
それでは、文化祭と勉強のどちらを優先するべきか、どのように決めたらいいのでしょうか。
結論としては、「あなたにとってのそれぞれのメリットとデメリットを十分に検討した上で、覚悟を決めるしかない」ということになります。
どちらを優先すべきという正解はありません。
学校の決まりやクラスの雰囲気、文化祭の規模、どんな出し物をするか、志望校、現在の成績…人によっていろいろな要因が違いますから、一概に言えないのです。
ここまでお伝えしてきたことを参考に、文化祭を優先させた時と、受験勉強を優先させた時、それぞれに起こり得ることを考えてみてください。
紙に書き出して考えてみると、整理しやすいのでお勧めです。
書き終わったら、それを眺めてみてください。
メリットの多い方を選んでもいいでしょう。
デメリットの少ない方を選ぶという手もあります。
メリットは少ないけれど、総合的に考えたらこっち!と感じるかもしれません。
迷うかもしれませんが、納得のいくまで考えることが大切です。
なかなか決められない時は、誰かに相談してもいいですね。
ただ、相談相手は、あなたの話をしっかり聞いてくれる人を選びましょう。
いくら経験豊富でも、あなたの考えや迷いも聞かず、一方的に意見を押し付けてくる人は避けてください。
あなたが納得するまで考えた上で、「文化祭に参加する!」「受験勉強を優先する!」と選んだならば、覚悟が決まるはずです。
覚悟とは、その選択をしたことで起きるどんな結果も自分の責任として引き受けるということです。
良いこともそうでないことも、「でも、あの時に考えられることを全て検討して決めたことだ」と思えると少し落ち着いて捉えることができそうですよね。
「あの時ああしていれば…」「この人がこんなことを言わなければ…」そういうことも頭に浮かぶ時はあるでしょうが、長い間引きずらないですむでしょう。
文化祭にも受験勉強にも、中途半端に取り組むのでなく、覚悟を決めて全力を注げるといいですよね。
そうすれば、どんな結果になっても納得できるでしょうし、経験を次に活かすことができるはずです。
まとめ
今回は、文化祭に出るより受験勉強したい!という人に向けて、それぞれを優先させた時にどういうことが起きるか、どちらにするか決める時のポイントをお伝えしました。
受験は自分の人生に大きく関わることですから大切にしたいですよね。
ただ、高校最後の文化祭の思い出も、もちろん貴重なものです。
限られた時間の中でどちらを優先させるか、迷って当然です。
しっかりと悩んで、考えて、あなたが納得のいく文化祭へのスタンスが見つかればいいですね。
文化祭に参加したあなたも、参加しなかったあなたも、合格できるよう願っています!