学校生活においては、いろいろな行事がありますよね。
その中でも文化祭は特に大きなイベントでしょう。
文化祭に力を入れている学校では、生徒が一丸となって取り組み、大いに盛り上がる!というところもありますね。
秋に実施されることが多いので、夏休みのほとんどを準備や練習に費やしていた…そんな話もよく耳にします。
文化祭が楽しみで積極的に参加する人がいる一方、やる気が出ない…面倒臭い…という人もいるでしょう。
あるいは、自分はやる気があるけれど、やる気ない周りの人に困っている…という人もいますよね。
そこで今回は、そのどちらの人にも役立つよう、
- 文化祭にやる気が出ない人のタイプ
- 文化祭にやる気を出したい時のポイント
- 文化祭でやる気がない人を放っておいてもいいか
- 文化祭でやる気がない人に参加してもらうにはどうすればいいか
といったことについてお伝えします。
文化祭だけどやる気ない…あなたはどのタイプ?
文化祭に対してやる気がない…
そうは言っても、「やる気がない」にもいろいろなタイプがあります。
あなたはどのタイプでしょうか?
やる気が他の方向に向いているタイプ
文化祭は、本格的に取り組むとかなりの時間やエネルギーを必要とします。
それを文化祭に使うよりも、他のことに使いたいので、やる気が出ないというタイプです。
例えば…
- 受験勉強をしたいから、文化祭には時間を使いたくない
- 部活にエネルギーを注ぎたいので、文化祭にまでやる気を出す余裕がない
- ピアノ教室に通っており、大事な大会があるので、練習のため準備に参加できない
といったことが考えられるでしょう。
自分なりの参加の仕方がつかめずやる気を出せていないタイプ
文化祭自体が嫌な訳ではないけれど、自分に合った参加の仕方がつかめず、やる気を出したくても出せていないというタイプです。
例えば…
- ミシンが得意なので衣装係をやりたかったけれど、係決めの時に言い出せず、全く興味のない係になってしまった
- 中心になって取り組んでいるクラスメイトが普段あまり関わりのない人なので、「手伝うことある?」など声をかけにくい
- わいわい騒がしい雰囲気が苦手で、積極的に関わるのが難しい…
などが挙げられます。
文化祭に関心が持てないタイプ
そもそも文化祭自体に関心がない、興味がないのでやる気もないというタイプです。
文化祭とは、芸術などに関する日頃の活動の成果を発表する場であり、多様な文化に触れる機会です。
また、イベントや準備を通して人間関係を深めたり、成功によって達成感を得たりすることができます。
しかし、そういったことに全く意味を感じず興味を持てない人もいるでしょう。
文化祭が嫌いなタイプ
例えば…
- 周りが盛り上がっていると、逆に気持ちが冷めてしまう…
- 一致団結とか、まじめに頑張るとか、恥ずかしくて無理…
このような人もいると思います。
「好き」と「嫌い」は、一見相反するようですが、意識がそちらを向いている、固執しているという点では似ています。
「嫌い!」と思うのは、それだけ意識しているから。
つまり、文化祭に関心があるという点で、「無関心タイプ」とは異なります。
文化祭だけどやる気ない…前向きに参加したい時はどうすればいい?
文化祭にやる気が出ないけれど、特にこのままでかまわない、という人もいるでしょう。
ただ、この記事を読んでいるあなたは、やる気ない自分をなんとかしたいと考えているのではないでしょうか?
この学校で迎える最後の文化祭だし、楽しみたいな…
冷めた目で見ていたけれど、本当は頑張ってみたい!
そんな人に向けて、先程のタイプ別に、前向きに参加するためのポイントをお伝えしていきましょう。
やる気が他の方向に向いているタイプは…期間を区切り優先順位を考えよう
例えば、2ヶ月間文化祭に全力を注がなければならない、となると「長いな…」と感じますよね。
では、1週間だったらどうでしょうか?
それぐらいならまあいいかな…と思う人もいるかもしれません。
どれくらいの期間であれば文化祭を優先できるか、考えてみましょう。
例えば、受験を考えていて文化祭の1週間前に大切な模試がある場合は…
1ヶ月前までは準備に参加、そこから1週間前までは勉強に専念、模試後は文化祭に全力!
…という細かい区切り方もできるでしょう。
複数の大切にしたいことについて、その時々の優先順位を考えて取り組んでみてくださいね。
自分なりの参加の仕方がつかめていないタイプは…実行委員に相談してみよう
クラスには、文化祭に関する様々なことを取り仕切る、文化祭実行委員がいると思います。
※名称は学校により異なる可能性があります。
文化祭に前向きに取り組みたいけれど、うまく関わることができていないようであれば、実行委員に相談してみましょう。
もしかしたら、苦手なことよりも得意なことを活かせるよう、調整してくれるかもしれません。
人間関係の影響で、積極的には参加しにくいと感じる場合も同じです。
例えば、「手伝いたいんだけど、なかなかうまく声をかけられなくて…何か私ができることあるかな」など伝えてみてください。
もちろん、残念ながら相談しても変わらない可能性もあります。
しかし、相談しないままでいるよりは、変わる可能性は高くなります。
実行委員は、文化祭を成功させるために力を尽くしているはずですよね。
あなたが関わろうとしてくれた、協力しようと思っているということだけでも、きっと嬉しいのではないでしょうか。
関心が持てないタイプは…関心が持てそうなことを探そう
文化祭には全く興味がないけれど、みんな楽しそうにしているし、自分もできれば楽しんでみたいな…
そんなあなたは、関心が持てそうなことを探してみましょう。
文化祭は「みんなと協力して何かを成し遂げる」「全体の成功のために団結する」といった側面が強調されます。
しかし、もちろん「自分のため」に参加することもできます。
例えば、将来就職した時のための練習と捉えるのもありですよね。
- 企画を立ち上げ、グループ内で協議しながら期限に間に合うよう準備する
- どうすればお客さんに楽しんでもらえるパフォーマンスになるか検討する
- 多くの人が食べたいと感じるメニューや、店の内装を考える
今後どんな仕事や活動をするにしても、活かせることはあるのではないでしょうか。
興味のあることが見つかると、積極的に参加したいというやる気も出てくると思います。
文化祭が嫌いなタイプは…思い切って重要な役割を担当してみよう
先程述べたように、文化祭を「嫌い」な人は、本当は関心があるはずです。
もちろん無理して好きになる必要はありません。
でも、嫌いなままで文化祭を終えるのはちょっとさみしいかな…
何年も経った後、やっぱり頑張っていればよかった…と後悔しないかな?
気になるのであれば、いっそのこと重要な役割を担当してみるのはどうでしょう。
文化祭実行委員や、クラスの出し物のグループリーダーなどもいいですね。
責任ある立場になれば、様々なことに関わらざるを得ません。
そのうちに文化祭への思い入れも強くなってくるでしょう。
思い切って飛び込んでみると、意外と文化祭が好きになれるかもしれませんよ。
文化祭でやる気ない人は放っておいてもいい?
あなたはやる気があるけれど、周りのやる気ない人に困っているという場合もあると思います。
- 準備に参加せずすぐ帰ってしまう
- いたとしてもスマホばかり見ている
- 参加しているフリをして他の人に仕事を押し付ける
そんな人を見ると、こっちは頑張ってるのに、なんでやる気ないの!?とイライラしてしまうかもしれません。
特にあなたが実行委員やまとめ役であるなら、どうやったら参加してもらえるか悩みますよね。
他のクラスメイトから、「あの人やる気ないからなんとかして!」と頼まれることもあるでしょう。
文化祭は、クオリティの高いものにしたいと考えるほど、準備の時間も手間もかかります。
やる気ない人にかまっている暇はないから放っておきたい…と思うかもしれません。
もちろん、やる気のある人だけで文化祭を作り上げるという選択肢もあるでしょう。
ただ、「みんなが楽しめる文化祭にしたい」と考えている人もいるのではないでしょうか?
そんな時は、この記事の前半を読んでみてください。
「何でやる気ないんだろ!」と思うと腹が立つかもしれません。
でも、「もしかしたらこういう理由でやる気ないのかもしれないな」と想像してみると、少し気持ちが落ち着いてきませんか?
文化祭でやる気ない人に少しでも参加してもらうためには?
やる気ない人にも少しでも参加してもらい、みんなで楽しく文化祭を作り上げたい!
そんな時に役立つポイントをお伝えしていきましょう。
参加を強制せず、まずは話を聞いてみよう
「何でやらないの!? やる気出してよ!」と参加を強制するのはお勧めできません。
なぜなら、拒否される可能性が高くなるからです。
人は、選択の自由を取り上げられて物事を強制されると、抵抗したくなるという心理があります(心理的リアクタンスと言います)。
参加を強制するよりも、まずはその人の話を聞いてみましょう。
様々な事情や考えがあってのことかもしれません。
あなたも「それはやる気出ないね」と納得するような背景が隠れている可能性もあります。
あるいは、話している中で「こういう形なら手伝ってもいい」「このくらいの時間なら参加できる」といった落としどころが見つかることもあるでしょう。
「みんなに参加してほしい」というあなたの考えが伝わるだけでも、その後相手の気持ちに変化があるかもしれませんよ。
考えを伝える時は「私は」「僕は」を主語にしよう
人に自分の考えを伝えたい時は、「Iメッセージ」がいいと言われています。
「I」とは、英語の主語の「私」のこと。
つまり、「私は」「僕は」を主語にして話すということです。
このように伝えると、その言葉を受け取った側は、嫌な気持ちを持ちにくく、受け入れやすいと言われています。
逆に「Youメッセージ」、つまり「あなた」を主語にした話し方は、反発を受けやすくなります。
- 「なんでやらないの?」
- 「私はあなたにやってほしいと思ってるよ」
言われた側になってみると、どう感じるでしょうか?
①がYouメッセージ、②がIメッセージです。
①は責められている感じがして、ムッとしてしまいますよね。
もちろんその言葉を言う文脈によりますが、②のほうが受け入れやすいと感じるのではないでしょうか。
さらなるコツは、シンプルに伝えること。
- 「僕は◯◯くんにも参加してほしいよ」
- 「私は◯◯さんに手伝ってもらえると助かるな」
- 「一緒に文化祭を楽しみたいと思ってるよ」
といった感じで伝えてみましょう。
自分と違う意見は中立の立場で捉えよう
やる気がない人の話を聞いていると、自分とは違う意見だな…と感じることもあるでしょう。
あなたは文化祭を楽しみたいと思っている一方で、相手は楽しくないと思っている…
あなたは文化祭をやり切ってこそ受験にも集中できると考えているけれど、相手は文化祭に参加するより受験勉強したいと言っている…
「そんなことないよ!」と説得したくなるかもしれませんが、一方的に意見を押し付けることのないよう気をつけてください。
相手の考え方や感じ方はその人のもの。
その意見について「あり」「なし」「いい」「悪い」「普通」「変」といった判断は簡単にできるものではありません。
自分とは異なる意見であっても、まずは中立の立場で捉えてみましょう。
「あなたはそう考えるんだね」というスタンスです。
それを伝え返せば、賛成はしていないとしても「あなたの意見を受け取りましたよ」というメッセージになります。
意見をきちんと聞いてくれたということで、相手はその後のあなたの話に耳を傾けてくれる可能性が高くなります。
お互い落ち着いて意見のやり取りができるといいですね。
なによりもあなたが楽しもう!
準備がスムーズにいかず大変!
練習が予定通りに進まないので焦る!
そんな日々が続くと、ストレスがたまるでしょう。
その上、忙しいのに何もやらない人がいると、イライラしてしまいますよね。
あなたがムスッとした顔をしていると、どんなことが起こるでしょうか。
もしかしたら、やる気ない人のうち何人かは気付いて、「やらないとまずいかな?」と思うかもしれません。
しかし、たとえ罪悪感から手伝ってくれたとしても、きっとやる気は出ませんし、なんとなく気まずいですよね。
やる気を出して自発的に参加してほしい!
文化祭を楽しんでほしい!
そう思うのであれば、なによりもまずあなたが楽しんで文化祭に関わりましょう。
たまったストレスやイライラは、準備の合間に気分転換して発散することを意識してみてください。
相談できる人がいるなら、愚痴を吐いてもいいでしょう。
ムスッとしているよりも、ニコニコ笑顔でいたほうが、人は集まってきます。
やる気ない人の気が変わって「手伝おうかな…」と思った時も、そのほうがあなたに話しかけやすくなりますよ。
まとめ
今回は、文化祭にやる気ない…という人と、周りのやる気がなくて困っている…という人に向けて、ポイントをお伝えしました。
文化祭にどう関わるかは人それぞれです。
ただ、何年も経ってから「あの時やっぱり参加しておけばよかったな」「あのやる気なさそうだったクラスメイトにも声をかけてみればよかったな」と後悔するのはもったいないですよね。
あなたが納得できる文化祭の楽しみ方を見つけてみてください。
充実した文化祭を過ごせるよう願っています!